多汗症にもいろいろあるのをご存じですか?

多汗症とは文字どおり、多量の汗をかくことです。

汗っかきと多汗症とは混同されがちですが、実は似て非なるもの。

しかし、これを区別するのは、専門医でないと少々やっかいかもしれません。

汗をかくというのは、暑い時や運動、食事などによって上昇する体温を調節するための生理的現象です。

汗っかきの人は、これらの変化に敏感に反応し,ちょっとしたことで人1倍の汗をかいてしまうということであって、あくまでも生理的現象の一部なのです。

ところが、体温調節の必要がない時に大量の汗をかいてしまうのが「多汗症」で、全身に汗をかく「全身性多汗症」と、特定の部分にだけ汗をかく「局所性多汗症」があります。

·全身性多汗症。

「全身性多汗症」とは、文字通り、胸部、腹部、背中、でん部、大腿部などにわたって全身から大量の発汗を発生させてしまう症状のことです。

これは主に、脳の視床下部の体温調節中枢の異常や急性リウマチ、バセドー氏病、結核、婦人病、更年期障害といった他の病気が原因で、ホルモンバランスの著しい乱れを引き起こしている場合が多くみられます。

生まれつきの体質(精神性発汗になりやすい性格の遺色の場合もあります。

これらの合併症のような状態で、大量の汗を発生させている可能性もあるので、急に大量の汗がでるようになった場合は、専門の医師の診察を受けることをおすすめします。

●局所性多汗症。

多汗症で圧倒的に多いのが「局所性多汗症」です。

ワキの下や手の平、足の裏、頭部など局所にじっとりとした汗をかくというもので、主に精神的なストレスなどによって,自律神経のバランスが崩れるために起こる精神性発汗が多いようです。

「冷や汗をかく」「手に汗を握る」という言葉があるように、汗は精神的な緊張でも分泌されます。

元来、神経質な性格の人はもちろん、ワキガ体質の人であれば,ニオイを気にするあまり神経質になり過ぎて、この「局所性多汗症」を引き起こしている場合もよくあります。

<手掌多汗症>。

局所性多汗症のひとつで、手のひらに異常な発汗をするという症状です。

通常、人は極度の緊張状態になると「手に汗握る」状態になるもので、これは自然な生理現象ですが、手掌多汗症は、緊張していなくても常に手の平に汗をかいてしまう状態なのです。

かく汗の量も人それぞれで、多少湿っている程度の人もいれば、汗が滴り落ちるほどの発汗をする人もいます。

持っている紙やハンカチがビショビショになったりする場合は,人と握手をするのも躊躇されるなど,日常,社会生活に支障をきたすことがあるようです。

<足蹠多汗症>。

局所性多汗症のひとつで、足の裏に異常な発汗をするという症状です。

足裏に大量に汗をかくため,靴下が濡れてスリッパやサンダルが履けない 靴を脱いで歩くと足跡がクッキリついてしまうため、恥ずかしくて人の家に上がれないなど、手掌多汗症同様に、日常,社会生活に支障をきたすこともあり得ます。

·味覚性多汗症。

味覚性多汗症の特徴は、食事の度に大量の汗をかき、味覚刺激による発汗量がとても多い状態です。

人は酸味や辛味の強いものや刺激があるものを食べると、程度の差こそあれ発汗します味覚性多汗症の場合は、味覚神経への刺激が過度になり,通常よりも大量の発汗を促します。

中には普通の食事をしているにも関わらず、異常に汗が出るという場合もありま症状が重い場合には、何を食べても常に額や鼻に汗をかきことさえも精神的苦痛になるケースもあるようです。

この味覚性多汗症の原因については、まだはっきりわかっていませんが,通常の味覚性発汗に精神性発汗が加わったものと考えられています。

過度の緊張やストレス、汗で恥ずかしい経験をしたという過去の記憶などが食事への恐怖心となって表れ、この味覚性多汗症の原因になっているといわれています。

●更年期の症状としての多汗症。

最近,多くみられるのが更年期による多汗症です。

女性ホルモンのエストロゲンとプロゲストロンには、汗腺を調節する機能がありますが,更年期を迎えて女性ホルモンの分泌が減少することで、これらのホルモンバランスを崩してしまいます。

その結果、体温調節機能が変調を来し、多汗症の症状があらわれるのです。

また, 4,0としたことでイライラするなど、更年期には不安定な精神状態であることが多いことも、精神性発汗が起こりやすい状態になることが考えられます。

※多汗症はどのくらいの汗をかくのでしょうか?いずれの多汗症においても、問題となるのは、多量の汗をかくために二次的な症状を生み出すことです。

実際に、多汗症はどのくらいの汗をかくのか、幾つかの例をあげてみま●汗ジミ,黄バミ。

ワキの下にいつも汗をかいている状態で、着ているものに汗ジミや黄バミなどができる場合は要注意です(ただし、汗をかいたシャツなどをそのまま長い時間放置して、できる場合は違います)。

●握手できない。

手の平が常にビショビショで大事な書類の記入がしづらかったり、握手がためらわれたりするのも判断基準の一つと言えるでしょう。

·靴を脱げない。

よそのお宅を訪問したり、日本料理店などで、靴を脱いで上がる時、床に足跡がつくほど靴下が汗でぐっしょり、そのせいでニオイを放つなど、訪問先の状態がひどく気になる場合もあてはまるでしょう。

クリアネオで汗の匂いが気になる人の中には、汗をかきたくないからといって水分を控える人がいますが、これは間違っています。

汗は、体温調節などのために身体が必要だからかくのであって、水を飲んだからといって、それらが全部、汗になるわけではありません。

通常の健康状態で大量の水分をとっても、汗をかく必要がなければ、それは汗よりも尿として排出されますので、生理的な汗はそんなに増えるものではないのです。

もちろん、あなたが精神性発汗によって汗をかくタイプでしたら、飲む水の量を減らしても汗のかく量は減りません。

特に夏場などは、汗を気にし過ぎて水分を控えていると脱水症状や熱中症の原因になる危険性がありますから、誤解のないように適切な水分補給を心がけていただきたいものです。